「クルマを最高の音楽空間へ。」業界にイノベーションを起こすmusic Chefとは?

歴史の深い業界や規模の大きい業界は、その組織構造ゆえに一般論として変化への対応が鈍い。特に日本の古くからある市場の大きな業界では、インターネットによる革新で解決できるであろう課題が数多くあるように思えてならない。それはすべてがグローバルに開かれた市場になりつつある今ではさらに顕著で、日本が世界に誇る「自動車業界」においても例外では無いと思います。

今自動車業界では、韓国や中国などアジア勢の躍進はもちろん、欧州のメーカーは今までの延長先にある”カイゼン”ではなく、今まで無かった付加価値を様々な形で実現している。それはデザインであり、ルールを変えるような技術革新であり、インターネット活用であったりする。

実際、シリコンバレーにおけるイノベーションの対象も、今の自動車業界が抱える課題に焦点を当てたものが少なくない。魅力的で実用的な電気自動車の製造・販売を成功させつつあるテスラモーターズにはじまり、2000万のユーザー数を誇る無料ソーシャルナビゲーションアプリのWazeや、先日の本家TechCrunchのスタートアップのローンチイベントで優勝したのも、車の修理マーケットを破壊するサービスでした。

ただし、そんな日本においてもこの自動車業界におけるネット活用で大きなイノベーションを目論む注目のベンチャーがある。それが広尾に事務所を構える「株式会社ETスクウェア」だ。

ETスクウェアがイノベーションを起こそうとしているのは、クルマの中の音楽体験。ドライブには欠かせないお供となるのがラジオやCD、今ではiPodなどから流れる音楽ですが、ここに大きな課題と勝機があるという。早速ETスクウェアにてインタビューしてきました。

クルマ×ミュージック×パーソナライズ



 ※商品企画担当の石原さん

「ドライブをしていると選曲に迷う時が出てくる。ラジオはその点流しっぱなしで楽だけど、その時聴きたいような音楽を必ずしもかけてくれるわけでもない。その時々の気分や自分の好みに合った楽曲を、個別で楽曲を購入する手間も無く楽しめるサービスがあったら需要があるのではないか」

これが「music Chef(ミュージックシェフ)」と呼ばれるサービスの原点だ。

music Chef」はインターネットを使って楽曲を直接車内へ配信してくれるサービス。その時、その場所、その日の気分に合った最適な楽曲を最高の音質で、かつ安全に届けることがこのサービスの使命だという。これだけでなんだかワクワクしてくるではないか。

好みの楽曲を選択する上において、大いに役立ってくれるのがサービス名の由来である“音楽シェフ”の存在。m-floのVERVALや小林克也など音楽業界の大物をはじめ、道端アンジェリカやはるな愛などの有名人もシェフに名を連ねる。また、10月初旬には小室哲哉、奥田民生など超大物アーティストもシェフに追加されるというから楽しみだ。ユーザーは彼ら、彼女らが選曲する楽曲に身をゆだね、気に入らなければスキップし、気に入ればFavoriteする。「music Chef」が凄いのは、そうやってユーザーの好みを覚えていく機能を実現している。さらに季節や走行している場所をフィードバックして選曲にも反映させるというから技術サイドでのイノベーションも抜かりない。


 ※プロモーション担当の緑川さん

ただし、こういった素晴らしいコンセプトも配信可能な楽曲数が乏しかったら意味が無い。心配ご無用、「music Chef」の配信可能楽曲数は現在100万を超えるという。また、10月初旬にはソニーミュージックの楽曲配信が開始し、ほぼすべてのメジャーレコードメーカーからの配信が整う状態になりつつあるという。

こここまでできるのには訳がある。ETスクウェアはトヨタグループの商社、豊田通商と豊通エレクトロニクスおよび、著作権管理事業社イーライセンスによって設立された会社なのだ。これは彼らの大きな競争優位性だろう。

普及のカギはズバり、スマートフォン



 ※モバイル&アライアンス担当の長門さん

そんな「クルマ×ミュージック×パーソナライズ」というイノベーションをさらに推し進める大きなキーワードがある。それが「モバイル/スマートフォン」だ。2011年のリリース当初は専用端末も用意していたが、予想を上回る速度でのスマートフォンの普及拡大を受けて、大きくスマートフォンアプリ集中へ舵を切った。現在「music Chef」はiPhoneAndroidに専用アプリを提供しており、より汎用的でシンプルな「車内音楽体験」の実現へ向けてまい進しているという。この選択と集中が素晴らしい。一旦は既存のプラットフォームに乗って最高の音楽体験を提供することに注力、ユーザーベースを拡大した先には、車内で音楽を聴く上で「music Chef」は大きなプラットフォームになっているかもしれない。実際今年8月にはあのドルビー社のエンコード技術「ドルビーパルス」を採用し、より高音質での音楽体験を実現している。

特にモバイルでの音楽試聴体験は今までのように必ずしも「所有」する形ではなく、特に海外ではPandraやSpotifyなどの定額ストリーミングサービスのブレイクがあって「クラウド/ストリーミング配信」の文化が根付きつつある。日本では権利調整/処理の煩雑さから海外のように同種のサービスが大きく普及するには至っていないが、車内専用とは言え「music Chef」がその日本におけるモバイル音楽ストリーミング配信の道を切り開く可能性は大いにある。


「music Chef」サービス詳細



あらためてサービスの利用における詳細をご紹介しておくと、「music Chef」は原則車内向けのサービス。下記2つの条件を満たしていないと使用することはできない。

①クルマで移動している
②シガーソケットなどによって充電されている

また、サービスの利用にあたっては下記3種類の課金形態がある

①1泊2日:¥350 (※Android版のみ) 
②7泊8日:¥600 (※長期の旅行におススメ!)
③30泊31日:¥1000 (※毎日使う人向け)

ちょっとでも無料で試してみたいという人も安心、アプリをダウンロードすると無料で3曲聴ける「お試しシェフ」というコンテンツがあるのと、Androdユーザーであれば1泊2日の無料チケットがついている。

アプリのダウンロードはそれぞれ下記リンクから。アプリのダウンロード自体は無料です


蛇足:僕はこう使うっス


学生時代車オタクだった僕としては、車内の音楽空間を演出することがいかに車の総合的な体験にとって重要かを実感するところです。また、モバイル×音楽配信に関しては依然として業界でもホットな話題ですが、クルマならではのポイントでいうとそこに「安全」という観点が加わる点ですね。特に運転中に選曲操作をしているときに危ない思いをした経験は個人的にも何度もあります。そういった点でも、約100万曲の中から好みの楽曲をリコメンドしてくれて、かつ新しい曲にも出会えるというのは手間のかからない素晴らしいサービスですね。それがスマートフォンひとつあればよい、というのがまた良いところ。友達との旅行でどのシェフの選曲がイケてるか?なんて盛り上がるのが楽しそうですね。世代的には新たに追加される小室哲哉シェフが楽しみでしかたありません(笑)

About tommygx90
桜ヶ丘ではたらくベビースターラーメン。Twitter(@tommygfx90)

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