genesixデザインプロセス – 2 – UXデザイン

この記事は、「genesixデザインプロセス」の一部です。
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概要

UXデザインのフェイズでは、全体のスケジュールを把握した上で調査から要件決定までを行います。
ジェネシックスでは、

つくるのはモノではなく、ユーザーとモノが出会った先にあるユーザーの達成体験

という「モノづくり哲学」を掲げています。

そこから、ジェネシックスでは、

UXデザイン=ユーザーが何を達成したいのか(=ゴール)を発見し、その方法を設計すること。

であると考えています。

このUXデザインのフェイズでは、ユーザーがどんなゴールを持っているかを調査し、そのゴールに至る方法を設計し、具体的な要件にまで落とします。

※UXデザインのディティールについては『About Face 3』『iOS Human Interface Guidelines』『アントレプレナーの教科書』の基礎的な知識を前提にしています。

調査

まず、デザイナーは「調査」をすることになります。
初めての経験になる方も多いと思いますが、「自分はユーザーはこう使うと思う。」では、他のメンバーの 「でも、自分はこう思う。」「ネットで見た。」「友達が言ってた。」と何も変わりません。プロであれば制約内でできるかぎりの調査をしましょう。
(もちろん他のメンバーがデザイナーを信頼してビジネス的にも賭けてくれるなら別ですが。)

モデル化

調査が終わると、その結果からゴールを見つけ出し、ユーザーモデル化します。
理想としては「ペルソナ」が欲しいところですが、もし不十分な調査しかできないのであれば仮説の配分を多くします。また、その場合は差別化するために「マネキン」と呼びます。
ユーザーモデルは、ボリュームユーザー層である「エンドユーザー」と、顧客開発の鍵である「エバンジェリスト」を必ず設定し、主役か脇役にキャスティングします。
また、必要に応じてその他の利害関係者も追加します。
(※「顧客開発」については「アントレプレナーの教科書」参照。リアルな顧客の利用状況に対応してプロダクトをつくる。)

そして、表現モデル仮説である「アプリケーション定義ステートメント」を作ったところで モデル化完了です。
これらの情報はすべて「UXデザイン定義書」にまとめて共有します。
(※「アプリケーション定義ステートメント」については『iOS Human Interface Guidelines』参照。僕のブログでも端的には説明しました。

UXデザイン定義書は、「ユーザーのゴールへの道」仮説です。
ビジネスモデルやテクノロジモデルがどうであれ、ユーザーにとってはこの「ユーザーのゴールへの道」仮説以外は意味の無いものです。

要件決定

最後の要件決めでは、このUXデザイン定義書を元に要件を提案します。
要件(できれば工数付き)を優先順位順にリスト化し、締め切りまでに含めることができる要件を確定します。

優先順位は、デザイナーがユーザーモデルに基づいてつけ、次にプロデューサーがビジネスモデルに基づいてデザイナーと調整し、最後にエンジニアがテクノロジモデルに基づいて全員と調整します。

この際デザイナーは、締め切りまでに含まれなかった要件は次バージョン以降に検討するということを何度も強調して言いましょう。

これは、現実的なプロジェクトにするためには必要なプロセスです。
優先度が低いのであれば、リリース後のFBで必要性が変わる可能性も高いでしょう。
まずは最優先の要件をユーザーに提供して検証しましょう。

担当者

UXデザイナー(UIデザイナー)

成果物

*は特にあった方が良いもの

  • ドラフトスケジュール*:マイルストーン程度
  • 事前インタビューレポート(アンケート+インタビュー)
  • ユーザーモデル*
    • ペルソナorマネキン
    • キャスティング(UXデザイン定義書-キャストに記載)*
  • シナリオ*
    • プロット*(UXデザイン定義書-使用コンテキストに記載)
    • シナリオ(ユーザーモデルの主観描写のもの)
  • HIGチェック結果
    • Human Interface Gudelinesの略。Appleベースのもの。
  • UXデザイン定義書*UXデザイン定義書のテンプレートと説明
    • UXデザインを共有するためのドキュメント。
  • 要件リスト(→付箋化)
  •  Version要件*

プロセス

  1. スケジューリング:UXデザインを中心としたスケジュールを立てます
    • マネキンorペルソナ選択(0.5h)
    • ドラフトスケジュール(0.5h):ヒアリングしたスケジュールにUXデザインプロセスをプロット。
  2. ユーザー調査:ユーザーの行動とゴールの調査。
    • エバンジェリスト・エンドユーザー仮説(0.5h)
    • Twitter調査(1h〜4days):ジェネシックスオリジナルの手法です。
    • 事前インタビュー+ドキュメント化(1人1.5h)
  3. ユーザーモデル作成:ユーザーのゴールと行動の仮説。
    • キャスティング(0.5h〜)
    • マネキン(1体1h)
    • ペルソナ(1day)
    • キャスト毎アプリケーション定義ステートメント(1h〜)
  4. シナリオ作成:使用コンテキストの仮説。
    • プロット(1プロット10min〜)(UXデザイン定義書-仕様コンテキストに記載)
      • 遭遇編:ユーザーがどのようにアプリと出会うか。
      • 日常利用編:ユーザーが日常的に使うようになった時の利用法。
      • 追加プロット:その他必要なものがあれば追加。
    • シナリオ(1シナリオ30min〜):プロット毎に。
  5. UXデザイン定義:UXデザインを固定化して共有するツール。
    • 定義書完成(1h)
    • 定義書共有
  6. 要件作成:UXデザインを元にしたユーザーのゴールを達成する要件。
    • 要件リスト作成(2h〜)
  7. 要件共有:プロジェクトメンバーに共有。意見交換や修正はあり。
    • 要件リスト共有
  8. 要件優先順位付け→決定(2h):今回何をリリースするか決定する。
    • 要件を付箋にする。
    • デザイナーが優先順位順に要件を並べる。
    • プロデューサーが主にビジネス的な見地で並べ替えを要求する。
    • エンジニアが主にシステム的な見地で並べ替えを要求する。
    • 直近Versionの要件決定。

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About mikihirocks
ジェネシックスのChief UX Designer。 プロダクト/サービスのユーザー満足とデザインプロセスの責任者です。

4 Responses to genesixデザインプロセス – 2 – UXデザイン

  1. ピンバック: UXデザインを共有するためのテンプレート – UXデザイン定義書 « ジェネシックスブログ

  2. ピンバック: genesixデザインプロセス – 1 – プロジェクトヒアリング « ジェネシックスブログ

  3. ピンバック: genesixデザインプロセス – スマートフォンアプリ開発における「デザイン」の役割 « ジェネシックスブログ

  4. ピンバック: 新卒向けUXデザインワークショップ レポート « ジェネシックスブログ

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