海外のソーシャルTVアプリ事情−Bar境塾

最近買ったINFOBARに夢中の @rikanakayama です!
さて、昨日は弊社のBar Ajitoにて第二回Bar 境塾を開催したので、その際の発表内容をまとめてみました。
※BAR境塾とは?についてはこちらを参照のこと。

今回の境塾のテーマは「最新ソーシャルテレビアプス」。
私もパネラーの一人として、海外のソーシャルテレビアプリ事情を説明するという役目をいただいとりました。
司会進行はメディアストラテジストの境さん、パネラーにフジテレビの橋本さん、NHKメディアテクノロジーの中澤さんというプロフェッショナルぞろいの上に、来場者の中にはテレビ界の大御所のお姿も垣間見える会場…その真ん中に私…自分でいいんだっけ(汗)と、ビビリつつもスペシャリストな皆さんと興味深いテーマについて語りあう時間は非常にディープで楽しいひとときに…。



で、今回のブログは昨夜の備忘録かねて、昨夜の境塾でご紹介させていただいた海外のソーシャルテレビアプリを記録しておくことにしました。Barタイムは過ぎてしまいましたが、ご意見・ご感想などあればぜひコメントくださいませ。

さっそく本題へと。
今回はソーシャルテレビアプリをこんな風に勝手分類して紹介してみました。メジャーなものだけだとつまらないので、ちょっとネタっぽい変わり種のアプリも盛り込んでみましたw。

  1. チェックイン系(自動チェックイン/手動チェックイン)
  2. VOD視聴・レコメンド系
  3. 番組参加系
  4. チャット系
  5. 番組情報・ガイド系

海外のアプリって日本のappleアカウントではダウンロードできないうえに、国内環境では試すことができないですね。そんなわけで、昨日のプレゼンは動画を間に挟みながら解説してみたのですが、本ポストもきのうの進行と同じく動画とともに綴ってみることにします。

(1)チェックイン系

まずはテレビ番組や映画にチェックイン&共有するアプリから。(チェックインとは自分が視聴している番組を宣言したり、自分の好みの番組を表明すること。)これ系のアプリのほとんどがTwitterやfacebookと連動していてネット上の友人にアクション共有ができる。USでソーシャルテレビアプリといえばこの分野を筆頭に上げてもいいぐらい、数多くのチェックインアプリがリリースされている。
さて実はユーザーにチェックインさせることによって、アプリ側ではユーザーの趣味嗜好が取得できる。ユーザーがチェックインすればするほどその精度も上がる…ということで、チェックイン系アプリはもれなく番組のレコメンデーション機能も提供していることが多い。

GetGlue


USのチェックイン系アプリの代表格。利用者は100万人超。
好きなTV番組にチェックインして、Twitterやfacebookの友人と共有ができる。またチェックインやレビュー履歴を元に番組のレコメンデーションを提供。映画、音楽、本、ゲームなどのチェックインも可能。

・ゲーミフィケーションが特徴。チェックインのアクションに応じてステッカーが貰える。ステッカーにスポンサーがついて収益源にもなっている。(中澤さん)
・マネタイズ目的だと思われるがDirecTVとの提携によってSTB(セットトップボックス)に組み込まれるようになった。リモコンからチェックイン可能。(橋本さん)

miso


番組にチェックインするアプリ。
タイムリーに昨夜Google ventures等から4億円出資のニュース
Twitterやfacebookと連携、友人のチェックイン履歴や、好みがわかる。アクションに応じてバッジを付与。ゲーミフィケーションに力を入れているアプリ。

・Sound finger print技術でシーン毎にチェックインできる機能…などテクノロジー寄りに進化している印象(橋本さん)
・iPhoneとiPadでUIを分けて創り込んでいる(中澤さん)

自動チェックイン系

アプリが現在視聴している番組の音声を聞き取って番組DBと照合し、該当する番組を自動的に検出する技術をもったアプリ。番組名や局がわからなくても「あなたが見てるのはこの番組でしょ?」とアプリが教えてくれる、なんと便利な…。

IntoNow


TV音声を自動認識して、視聴中の番組にチェックインができるアプリ。
2011年1月にリリース後、3月にYahoo.comが買収して話題に。
リアルタイム130の放送局を24時間スキャン&過去5年分の番組コンテンツをDBとして保有=録画視聴やDVD視聴も対応。

・データさえあれば日本でもできる。チェックインしたその先が肝。GetGlueやmisoと違ってゲーミファイされていない点が課題。(中澤さん)
・Yahooが元々所有している試合のスコア情報などとマッチングさせることでYahooのもつ資産が有効活用されている。(橋本さん)

Shazam for TV


音声自動認識機能がウリの音楽アプリがTV用に進化。
主に番組や広告主とのタイアップで展開する。例えばCMや番組中の音を認識するとアプリ側でスペシャルコンテンツが起動する。(いわゆるチェックインをSNSで共有するタイプとは異なるんだけど…)
※動画で視るととてもわかりやすいのでぜひ。

・既に音楽認識アプリとしてUSに普及&認知されているところにTV用の進化がなされたことがこのサービスにとってのアドバンテージだった(橋本さん)

(2)VOD視聴・レコメンド系

USではVOD(Video on demand)が普及している。VODとはネットを介して動画コンテンツを好きな時に視聴できるサービスのこと。USではテレビ番組を主とするコンテンツが日本のようにテレビ局と厳正に紐づいていない。一つの番組がさまざまな系列のローカルTV局やケーブルTV、動画視聴サービスに流通していて、視聴者はリアルタイムでTV番組を見る以外に、ネットを介して好きなタイミングで、かつ好きなチャネル経由で視聴することができる。最近日本でサービスを開始したHuluでは月額の固定費でUSのいろいろなテレビドラマが視聴できるけれど、それもVODサービスのひとつ。ほかにもNetflixというUSで最大のVODサービスも有名。
それらのVODサービス各社が番組データのAPIを解放しているので、アプリやウェブの事業者は自由にかれらのデータを使って、番組をレビューさせるアプリや、番組ガイド的なアプリを創ることができる。当然ながら番組情報の提供だけでなくそのまま番組自体を視聴させる…つまりVODの有料サービスにユーザーを誘導ことが最終ゴール。というのも、(おそらく)アプリ開発者は有料コンテンツにユーザーを誘導することによって、成果報酬を受け取れるようになっているから。
さらに、チェックインアプリがそうであるように番組の視聴履歴をもとに精度の高いレコメンデーション機能を提供することもできる。ユーザーの好きそうな番組を提案して、さらにそこから有料視聴に流すというアクションの循環を促しやすい。
Twitterやfacebookでの共有機能は、視聴している番組をシェアしたいというユーザー欲求を満たす一方で、サービスの口コミ拡大=収益の拡大の効果も兼ね備えるんだろう。
収益確保への道筋がわかりやすい分野。それだけに参入するプレイヤーも多い。

Fanhattan


Netflix, Hulu Plus, iTunes, Vudu, ABCの番組がオンデマンドで視聴できるアプリ。
番組をカテゴリやキャスト、有料/無料、レンタル/購入などさまざまな条件で絞りこんだりブラウジングすることができる。それらを実現するUIが秀逸。
収益:有料視聴への成果報酬?


・視る、調べる、共有するなどさまざまなアクションがオールインワンのアプリ。後発の分洗練されている(中澤さん)
・VODサービスはUIが重要。横断して各種VODが検索できるのは優位(境さん)
・VODサービスはどこもラインナップが同じ。例えばUIや操作性を極めることで他との差別化をはかる必要が生じているのだろう(橋本さん)

Clicker /Buddy TV /The Channer

いずれもNetflix, Hulu Plus, iTunesなどの番組がオンデマンドで視聴できるアプリ。番組をカテゴリやキャスト、有料/無料、レンタル/購入などさまざまな条件で絞りこんだりブラウジングすることができる。
ユーザーの評価実績を元にレコメンデーションを提供する。

(3)番組参加系


文字通りソーシャルテレビ=共同視聴というイメージに近いのがこういうスタイルじゃないかな、番組にユーザーを参加させるタイプのアプリ。例えばスポーツの試合で勝敗予測をしながら視聴するなんてのは楽しいよね。番組と公式に提携してイベントをプランニングするのもいいけど、番組とは無関係に番組を評価するようなイベントを組んでみても楽面白いかも。(タダ乗りってやつ?)

PLAYTOTV

テレビ番組に参加するプログラムを提供するアプリ。事前に企画された番組が対象。動画では以下のような事例が紹介されている。

  • 番組の評価やアンケートに参加
  • オーディション番組への投票
  • スポーツの勝敗予想(MVP予想)
  • 番組に対するチャット
  • オークションへの入札
  • クイズ番組に回答者として参加

UhHuhh


テレビ番組に関する質問を、テレビ画面の写真と一緒に投稿する→ユーザーが答える。投稿後スマートフォンをシェイクするとプレゼントが貰える=投稿するほどプレゼントの確率が上がる。シェイクしてプレゼントを貰うなど、日本のガチャガチャっぽい仕掛けが面白いが、個人的にはこのサービスの本質がよくわからない。そのうえ収益源が謎。(今回はネタとしてピックアップしてみました)

(4)チャット系

USではあまり多くないチャット系アプリ。その理由は、ローカル局が無数に存在するため、リアルタイムに同じ番組を視聴するという体験を創出しにくいからではないかと思っている。とはいえUSも日本同様、テレビ番組に関するTweetが投稿数では圧倒的に多くニーズはあるらしい。
共同視聴のニーズは高いけれど、リアルタイムの共同視聴は難しい。その穴埋めとしてUSでは、時間を軸とするのではなく番組を軸とした非同期のコミュニケーションが可能なチェックインアプリやレビューアプリが発達しているんじゃないかな。
・USの場合は時差も関係しているのでリアルタイムが難しいのかも(境さん)
・先日のNYの SocialTV summit で発表された資料によると、ある番組のリアルタイム視聴の投稿はTwitterがダントツで多い。次いで大差をつけてfacebook。実はGetGlueやmisoなどの投稿率ははるかに少ない。実はソーシャルアプリも今試行錯誤のさなかなのでは(中澤さん)

Play Up


スポーツのライブ番組専用のソーシャル視聴アプリ。
スポーツ番組の一覧が表示され(予定、オンエア中、結果)パブリックなチャットルームかプライベートなチャットルームを選んで共同視聴が可能。アプリを視る限りでは、参加者があまり集まっておらず、アプリ自体の普及については苦戦しているようだ。

NyooTV


インド発。無料の映画やテレビ番組、ミュージックビデオなどが視聴できる。
ウェブサービスで提供されているグループラウンジ機能が特徴。SNS上の友人やパブリックのユーザーを誘って共同視聴が可能。インドでもソーシャルテレビアプリが…!?
ラウンジ(PC 版)のURL
・例えばTurntable(リアルタイムではないけれど音楽を共同視聴するサービス)やPico tubeのような動画を共同視聴するようなサービスが相次いで出てきている。リアルタイムから非同期の時代になったが、共同試聴がいいということでこういうサービスが出てくるのかも(橋本さん)
・お茶の間を自分で創ってしまうサービス(境さん)

SnappyTV


TV番組の動画を一部切り取って、SNSを通じて友人と共有できるアプリ。
共有したいシーンを発見した瞬間から過去に最大20秒さかのぼってクリップすることができる(つまり、シュートの瞬間などのヤマ場を逃がさずキャッチできる)。提携の番組が対象。ちなみにFOXやBravo等大手が参加している。

(5)番組情報・ガイド系

これをソーシャルテレビのカテゴリに加えてよいものかと迷ったけれど、一応拾ってみた。番組ガイド情報もUSではAPI提供されているらしく、アプリ開発者の参入ハードル低そう。なかなか羨ましいです…。

i.TV


地域に最適なテレビ番組表を提供してくれるアプリ
番組表だけでなく番組視聴リンクあり。(Hulu,Netflixなど)

TVfoundry


テレビ番組や映画の関連情報をチェックできるアプリ。
各エピソードのあらすじ、
キャスト、
公式サイトリンク、
facebookページリンク、などなど。

以上が当日ご紹介したアプリたちでした。

当日のUstは以下にアーカイブされているのでご興味のある方はどうぞ。

なんと当日はプロのカメラマンである下門さんがUst配信をしてくださいました。さすがテレビ関連業界の人達の集まりはこの辺のレベルが高くてビックリしてしまいます。

当日の参加者の中には日本のソーシャルテレビアプリである「みるぞう」の開発者さん、「コレミタ」の開発者さんもいらっしゃって、前回同様に終電ギリギリ12時手前まで懇親会の宴は続いたのでした。なんとディープでプロフェッショナルな会だったことか。

主催の境さん、Ustの下門さん、パネラーの中澤さんに橋本さん、そして寒い中ご参加いただいたみなさん、楽しく実りの時間をありがとうございましたー!

About rikanakayama
Smartphone app &web service producer. Android女子部。LOVE BEER & WINE. スマホ専用チェックインサービス「ポイントライフ」。アプリ: tuneTV−テレビが楽しくなる無料アプリ/ もえたんfor iPhone / 女性の医学 for iPhone/ ねつ造電話/

One Response to 海外のソーシャルTVアプリ事情−Bar境塾

  1. ピンバック: 年末特番を前にソーシャルテレビアプリ「tuneTV」が大幅アップデート! « ジェネシックスブログ

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。